今回のバイトは引っ越し
金が無い月末。現金も何も無い状態に困った僕は案の定バイトを探していた。
昨日、倉庫の派遣バイトをしたのだが、それでは家賃がギリギリ払えない現状だ。詳しくはこちら↓
そのような経緯で時給が高いバイトを探していると、ある種類の求人が出てきた。
「引っ越しバイト」だ。
皆さんは引っ越しバイトについてどのようなイメージを持っているだろうか?
①肉体労働でキツイ②服などもボロボロになる③体を怪我する危険性がある
この3kを想像した人も多いだろう。これに加えて④怒鳴る先輩⑤気まずい人間関係もプラスアルファされるのが引っ越しバイトのイメージだ。
漏れなく僕もこのようなイメージを持っていた。
引っ越しなんてブラックだし行きたくないが、今すぐにでも金が欲しい。
さらにyoutubeでの動画投稿で毎日筋トレもしてるので、普段の筋トレの成果を試すいい機会だと思った。
サイトへgoしてバイトの申し込みへ。
電話で担当者から「風邪とか引かないで下さいね。あなた以前風邪引いて休んでますから」と釘をさされながらもバイト決定。
今回こそバックレはしないぞと心に刻みながら、バイトへ向けて早めの睡眠をとった。
バイト当日。いい人ばっかだった。
バイト当日。引っ越しバイトの集合場所は営業所でなく、お客さんの家だった。
マンションの前に行くと引っ越しの車が止まっている。
恐る恐る車の中を覗いてみると40代位のおっちゃんが座っている。
「おはようございます!」第一印象は大事なので元気に挨拶。
「おはようございます。着替えが荷台に乗っているので着替えをお願いします。」
との返事。おっさんは引っ越しの人にありがちなぶっきらぼうで怒号を放つ人でなく、物腰柔らかく丁寧な人だと感じられた。
こんな感じの印象を受けつつ荷台へ移動。そうすると同じ派遣仲間っぽい30代近くのおにいさんがいた。youtubeで有名な絶望ライン工のあの人に似ていた↓

簡単な挨拶を交わして荷台に待機する事に。このお兄さんも丁寧で清潔感があってまともな社会人という第一印象だった。
そして待機時間中に派遣のお兄さんと話していたのだが、会話の節々に違和感のようなものを感じた。
なんだろう、この違和感・・・
その違和感の原因を考えていると、待機時間が終わりおっさんから引っ越しの開始の合図。
今回の引っ越しの仕事は簡単で、おっちゃんが包装された荷物を玄関前に出して派遣の2人で台車を使いエレベーターから荷物を下ろすだけ。
僕は台車を押すだけなので滅茶苦茶楽だった。
おっちゃんの指示も的確で、荷物の持ち方からダンボールを運ぶ際の注意点、トラックへの積み方など分かりやすく教えてもらった。
なんと言ってもおっちゃんのよかった所は怒る事もせず、丁寧な口調で仕事を教えてもらった事だ。
怒鳴られながら荷物を運ぶ様を想像していた僕にとっては、滅茶苦茶ありがたかった。
以前の営業の仕事では「とっとと急ぐんだよ!!」「お前、一度しか教えねえぞ」なんて良く言われたが、今回の仕事はそんな事なくて安心した。
この台車を運ぶ作業は1時間位で終わり、お客さんが立ち退きの手続きが始まった。
この手続きの間、僕達は暇になって、再び派遣のにいちゃんと荷台に待機する事になった。
この暇な時間が始まると、にいちゃんと会話するか否かという選択肢が僕に叩き付けられる。
皆さんは仕事で空き時間が始まった時、同僚の人と会話を始めますか?勿論僕は話しかけません。
なのでスマホをいじろうとポケットから取り出そうとすると、「派遣の仕事ってよくやってるんですか?」とお兄さんが話しかけてくるではありませんか!?
「そーすね、初めてです」なんて答えていると、またお兄さんが違う質問を繰り出してくる。
お兄さんは会話好きなんかなーなんて思いながら、やりとりを何回か重ねていると僕が最初に抱いた違和感の正体に気が付いた。
このお兄さん、僕と凄く似ているのだ。
まず会話の仕方だ。このお兄さん、自分から話題を振るのだが、その話題について関心が一切ない。
例えば「あの自転車高そうですねー」とお兄さんが話して、僕が「そうですねー」って答えるとそこで話題が止まるのだ。
そういう感じで自分で話題を振るのに、その内容を膨らませようともなんともしない。
そしてお兄さんは自分から話をしない。話題を振るのだが、聞き役に徹して自分から会話役にはならないのだ。
僕もそうだ。自分から話すのが苦手だから聞き役になる事が多い。
お兄さんは聞き役に徹するせいで僕が頑張って話し役になる。
僕も頑張って買ったばかりのクロスバイクがふぐ壊れた話などしたのだが、お兄さんの反応は薄い。
当たり前だ。普段話すことなんてしていない僕の話なんてつまらないのだ。
僕がずっと話していもつまらないので、お兄さんを話す役にすべく会話を押し付けるのだが尽く話を逸らされる。
会話をしているのに、話役を押し付け合っている僕らは正しく変人であった。
そんな僕らを救ってくれたのが、引っ越しのおっちゃんだった。
待機時間が終わり、次の引っ越し場所へ移動が始まる。
引っ越しバイトは移動時間が多くて、実働時間が移動時間と同じ位だ。
移動時間は暇でまた僕と派遣仲間の不毛な会話が始まろうとしていたが、おっちゃんが面白い話を沢山してくれた。
引っ越しの作業中に逮捕された人を見た話、タコ部屋の引っ越しをした時の話、別れる間近の夫婦の引っ越しをした話など、面白い話ばっかりだった。
聞けばこの引っ越しのおっちゃん、元不動産の仕事をしていてそれなりの稼ぎがあったみたいた。
だから話も上手く、物腰も丁寧で指示も的確だったのだ。
今まで引っ越し屋はブラックなイメージで、ネットにある情報を信じてきたのだが、その考えは変えるべきなのかもしれない。
このおっちゃんのように親切で話が上手い人も沢山いるのだ。
引っ越しのバイトも台車を動かすだけで楽に出来るだ!!!
と思っていたら最後の現場はエレベーターがないアパートでした。
何度も階段を往復して足がパンパンになり、荷物も台車が使えないので、全て素手で運びました。
僕は普段ウーバーイーツをやってキツイ、キツイとか言ってましたが、この作業はウーバーイーツの3倍位キツかったです。
冷蔵庫を運ぶ瞬間なんて腕が千切れそうでした。腕がパンパンを通り越して感覚が無くなる位痛かったです。
何とか全部運び終わると、冬にも関わらず僕の額には大量の汗がありました。
おっちゃんは「俺なんて年1回は腰をこわしちゃうだよなー、でも仲間に迷惑をかけられないから顔には出さないようにしてる」とか言ってました。
凄いです。僕なんて1日やっただけで体がぶっ壊れそうなのに、おっちゃんは毎日これをやっているのです。
働いている正社員の人は凄いなと思ったし、そんな状態でもイライラなどせず、場を盛り上げるおっちゃんは神のような存在でした。
僕にはできない。
まとめ
という訳で引っ越しの派遣バイトでした。
僕は社会人になってから、色んな所で働いたけど、会った人皆礼儀正しくて仕事が出来る人が多くてすごいなーって感じです。
僕はもつダメかもしれません。